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コンテクスト・シンキング

コンテクスト思考で課題解決!

【応用編】チームづくりに活かしてみる。

今回の応用編は、チームビルディングへの活用です。

 

コンテクスト・シンキングの思考方法は、論理と感情の共存を目指していますが、チームづくりには、この2つが必要なのです。論理だけでは共感を得られないし、共感だけではモノゴトは進みません。

 

まず、チームを作る上でのポイントは、「文化」つくりです。仕事に対しての姿勢を例として考えてみましょう。

 

10人以下のチームがあるとして、そのうちの半分は「仕事は効率良くやる方法を探す」ことが大切だと思っているとします。もう半分は「仕事は時間がかかっても確実に進める方法を取る」ことが大切だと思っているとします。

 

仕事上においては両方とも正解ですが、この文化や価値観の違いは、実際に仕事をしてみると、もの凄く煩わしくなります。

 

で、チームを作る時には、まずこの価値観の違いがあることに気づくことが必要で、その上で、そのどちらも選ばない、という態度を明確にすることが大切です。このどちらも選ばないというのが重要で、両方を肯定して、両方を否定するのです。どちらかを選ぶと選ばれなかった人たちの感情が結論を否定するからです。だからこそ、「新しい価値を“一緒”に作って共有しよう」と提案する必要があります。

 

これは論理と感情の共存を行うプロセスです。

一般的に、選択は「するもの」ではありますが、選択肢を提示した方からすれば「されるもの」です。片方が選択されて、片方が選択されない、だと感情の部分で相容れなくなることは話しましたが、「両方とも選ばれない」という共通の体験を作ることも大切なのです。頭ごなしに否定するのではなく、肯定して、否定することもポイントです。

 

「この部分は正しいけど、この部分はちょっと違うかな」

(ちょっと違う部分は、もう片方の正しいことでもあります)

 

次に、「新しい価値を“一緒に”作って共有しよう」というスタンスは、それまであった2つの価値観を、お互いにリセットすることを意味するので、これから何かを積み上げていく印象にピッタリとハマるので、納得しやすいのです。

 

こういう手順こそが、感情の整理には必要なのです。そして、実際に積み上げる「新しい価値」については、論理的に展開しないといけません。つまり、感情の整理を行ってリセットし、その上で論理を突き詰める、ということになります。

 

先のスタンスの違いで言えば、仕事を効率的に行うことも、仕事を確実に行うことも、両方とも大切です。これは決して言葉遊びではなく、「仕事は効率的に確実に行う」という基本方針を言語化して、共有することからスタートします。その上で、「効率的」で「確実に行える」方法を一緒に考えます。そうやってルールを作っていくことで、自分たちが決めたルールとなるのです。与えられたルールや方針は簡単に否定しますが、自分たちで決めたことはそう簡単には否定しません。一般的に仕事をしている人なら、単純に気持ち悪いからです。また、周囲にどう見られているかとかも考えるため、一度感情を飲み込むことが出来るようになります。

 

周囲から見られている意識は、感情をコントロールする上での第一歩ですが、感情で行動する人に「どう見られているか考えたら?」と言ったら、余計に揉めることになるのは想像に容易いでしょう。

 

具体的な手順はその都度、変わりますが、論理と感情を共存するという基本スタンスは変わりません。状況によっては、感情よりも論理を先に出すこともありますが、どう作用するかを吟味した上で、論理と感情へのアプローチを試みることが大切です。

 

コンテクスト・シンキングで示している最初のステップ「コンテクスト・リサーチ」は、対象となる人や組織の既存の文化の確認を目的としたインタビューです。新しい文化を作るには、これまでの古い文化を知る必要があります。その文化の設立経緯を知る必要があります。そうすることで、そこに働く感情が見えるようになるのです。

 

見えていないものにアプローチしようとすると、相手の地雷を踏んで交渉決裂なんてことにもなりかねません。見えるようになれば、プランニングやアクションも難しいことではなくなるのです。