考えれば「何をするか?」は「何をすべきか?」に変わる。
FBのタイムラインでコメントをしていた方が多かったこちらの記事から。
2015年の記事です。そして、毎度おなじみにの方の記事です。
「実践している人をサポートしろ」ということなのか、実践している人は「誰かが反対しても頑張れ」と言いたいのかなと感じました。つまりは、「応援する」または「続ける」と言っているのかと。
2013年に、アイデアとエグゼキューションについての記事が話題になりました。
https://innova-jp.com/ideas-just-multiplier-of-execution/
この記事では、実行力のないアイデアは無価値と言ってます。それは、実行の設計の重要性であり、その実行とアイデアとの掛け算でこそ価値が決まる、という話です。
なので、実践に対しての設計の評価なしに、応援したり、続けたり、すると、いろいろと無駄が多くなってしまう可能性が高いです。確かに失敗から学ぶことは大切ですが、地方のリソースは限られているので、失敗しないようによく考えて戦略を練ることが大切だと思います。ただ、そもそも、失敗は目的あるチャレンジでのみで、学びに変わるものです。なんとなしに実践して得た気づきなど、やる前からわかっていること程度しか得るものはありません。なので、実践に対して検証がないまま応援したり、続けたりとか言うのはあまり宜しくないですね。
これをやろう!という方針は戦略だし、こんな風にやろう!というのが戦術となるわけですが、戦略と戦術について、元USJのCMO森岡氏が「USJを劇的に変えたたった一つの考え方」の中で触れています。この例が面白いです。
A 良い戦略と良い戦術
B 良い戦略と悪い戦術
C 悪い戦略と悪い戦術
D 悪い戦略と良い戦術
これをビジネス的に良いと思う順番に並べると、どうなりますか?
森岡氏は、良い順番に並べたら、A→B→C→Dだと言います。
それを「USJからTDLに行く」という目的を持った場合として説明しています。
戦略=TDLに行くこと、戦術=飛行機(早い)、新幹線(快適)、バス(安い)などで、Aが最善であることがわかる。
次に、戦略=TDLに行くこと、戦術=自転車(遠い、時間掛かる)、歩き(最早着かない?)では、目的(=TDLへ行く)を達成しない可能性が高いが、距離は縮まるので、次点となる。
さらに、戦略=TDLに行くことを間違い香港DLに、戦術=自転車(遠い、時間掛かる)とか、歩き(最早着かない?)では、目的に対して戦略が間違っていることに気づいたときにリカバリーしやすいから3番目。
最後、戦略=TDLに行くことを間違い香港DLに、飛行機(早い)で行ってしまい、目的に対して戦略が間違っていることに気づいたときには、目的地からの距離も離れ、リカバリーするにしても、お金も時間もさらに掛かるという結末になる。
ということ。
やっぱり、戦略も戦術も見直したり、評価したり、そうやって日々考えないといけないのであって、そのことをせず応援しようとか続けましょうとかは、ちょっと違いますよね、と思うのです。
実際には、「何をしようか?」(アイデア)を考え始めた時点で間違いが起きる可能性が高いです。
では、どうしたらいいの?ということですが、まずは、「なぜするのか?」「どうできるのか?」を先に考えた方がいいです。カギは、「どうできるのか?」という問いで、これはまだ見ぬ未来に対して言っているのではなく、「どうやってきたか」に着目します。やってきたアイデアのことではなく、アイデアをどう実行してきたか、を振り返るのです。そうすると、自分たちの強みが、自分たちに確実に出来ること、自らが持っているノウハウが見えてくるのです。
つまり、WhyとHowが整理できて、初めて、Whatについて考えた方がいいのです。そうすると、「何をしようか?」は「何をすべきか?」に変わります。考え抜いて行けば、必ずそこに至るので、そこまで至らないなら行動して無駄を生み出さない方がいいです。考え抜けば、必ず答えが見つかります。
という訳で新年度もどうぞ宜しくお願いします。
ミラサポ活用されている方もいらっしゃいます。
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