コンテクスト・シンキング

コンテクスト思考で課題解決!

具体的な話を抽象的に捉える

ここ最近、ずっと気になっているのが、具体的と抽象的。

 

僕の話は抽象的なことが多く、もっと具体的に言ってもらった方が「わかりやすい」と言われることが多いのですが、これって抽象的に物事を捉えている人からすると、結構、ヤバい感じのことなので、今回はそれを説明しちゃいます。

 

まず、具体的な話とは何かですが、

「私が、ネットで、温水便座を出品したら、中国の方が購入して、儲かった」

みたいなことですね。これを抽象的な話にすると、

「ある人が、ネットを使って、その国での需要は伸びているが性能が追いついていない背品を販売したことで、ある国のニーズにぴったりとハマり、儲かった」

ということになります。

 

ネットビジネス初心者に、こういう説明をしたとしましょう。

「世界の国で、今、市場で何が求められているのかを把握することはビジネスにおいて重要です。そのニーズにマッチした製品があったとして、そのクオリティに満足していないという事実がわかれば、市場にある製品を日本製品に置き換えるだけで、売れるようになります」

これは抽象的な説明です。

これをさきの温水便座を例に、具体的な説明に置き換えてみます。

「現在中国では温水便座の需要が高まっている。国内メーカーが販売を開始し、ヒットしているのだが、粗悪品が多く、消費者のニーズを満たしていない。そこで、私は温水便座を中国人が閲覧するサイトに掲載し、5台ほどモニターを募集して感想をサイトに書き込んでもらったことで、ヒットしています」

 

この2つの違いは何か?ですが、前者は何が該当するのかを探すところから始めるのに対して、後者は何をすればどうなるかが良くわかりますね。

 

でも、後者の言葉を求めている人は、経営には向いていませんので辞めた方が良いですね。「自分が何をすれば儲かるのか?」を考える人は経営者に向いています。一方で、「自分が何をすれば儲かるのか?」を教えてもらいたい人は従業員向きなのです。

 

考える人は、何を考えれば良いのか?を理解しているのに対して、教えてもらいたい人は考えることを放棄し、何すれば良いの?と待っているわけです。最初の取り組みが終わると、次は何をすれば良いの?と聞いて来ます。経営者になりたい人は、誰に聞くのでしょうか。コンサルが教えてくれると思ったら大間違いで、コンサルは、考えるべきことを整理するのが役割です。なぜならずっとその商売を一緒に考えて行くことはないのですから。ずっと考えて一緒にやっていくなら、役員にでもした方が良いです。

 

抽象的に捉える人は、具体的な話を聞いた時ほど、それを抽象的に捉えて、その中から学びや発見を得ようとします。具体的に捉えたい人はそれを真似します。いつまでも考えないので、オリジナルを超えることはないですし、市場を作ることも出来ません。価格を一桁安くしたり、高く売れるとなったら、それはイノベーションではありますが、真似をしているだけならそれも出来ないでしょうね。

 

“具体的にしか話を聞けない”という人は、「自分の頭で考えない人なんだな」と思われている可能性が高いです。具体的な話を抽象的に捉えるための思考術についてもトレーニングもコーチします。ついでなので、宣伝です。