コンテクスト・シンキング

コンテクスト思考で課題解決!

そもそも「コンテクスト」ってなんだよ?

前回はなんとも個人的な内容でした(苦笑。今回からは仕事っぽくいきます。とは言っても、堅苦しい感じは苦手です。それと所謂、自己啓発みたいなものでもありません。あくまでも経営者に向けたコンサルティングに取り組んでいきたいと思ってます。

私が提供するメソッドの一つが「コンテクスト・プラニング」なんです。

経営コンサルタントって、貸借対照表とか損益計算書とか読めないとなれないと思っていましたが、そんなことはどうでもよかったことに気づきましたよ。そんなことより「コンテクスト」です。というわけで、今回は「コンテクスト」を分解します。

「コンテクスト」とは何でしょう。最近よく聞きますね。クリエイティブ系の方々も使いますし、経営やブランディングの話しでも出てきます。それらの書籍を少しずつ読んでいますが、私達とは、致命的な「溝」があります。それは「わかっていたヒトが書いている」ということです。「当たり前だ!」というかもしれません。はい、その通りなんです。だからこそ「書いてあることがわからない」のです。

ここで言う「私たち」とは「少なくとも何かしらのきっかけを欲している方」を指します。今の自分自身を顧みて「変わりたい」「変えたい」「変えないといけない」と思っている方を指します。

「書いてあることがわからない」とはどういうことかと言うと「言葉では理解できても腹の底に落ちる感じの理解にまで至らない」ということです。なぜそうなるか、答えは簡単です。「わかっていたヒトが【分かりそうな人に向けて】書いている」からです。

こう考えてみてください。

テレビを知っているヒトにテレビの説明をするのは簡単ですね。ですが、テレビを知らない人にテレビを説明することを想像してみてください。どうやって説明しますか?テレビを知らないくらいですから、電気も知らないとしましょう。どうやって説明しますか?

コンテクストを巡る一連の書籍は「これだ!」と言える重要性を秘めたキーワードを探していた人がコンテクストの重要性に気づいて、本が書かれているのではないかな?と考えています。偏見かもしれませんけどね。すみません。でも、彼らの書籍の難易度は、言い換えれば「電気とラジオを知っている人にテレビの説明をする」くらいの話しです。

私の強みは、そういう思考とは離れたところでコンテクストの重要性に気づいたので、もっと分かりやすい説明ができるんじゃないかな?と思っております。ホント、何も分かっていないまま、ほぼ衝動だけで10年程活動していたという点です。なので、好奇心の沸点は低いし、興味の移り変わり方なんて小学生並みです。自慢にもなりませんが。そんな私が気づいた「コンテクスト」の重要性は、今までの課題を見事に解消してくれました。

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ということを踏まえて「コンテクスト」を考えていきます。

そもそも「コンテクスト」とは何でしょうか?日本語で言うなら「文脈」ですね。では、「文脈」とは何でしょうか?「すじみち」です。そして、もう一つの意味に「背景」や「状況」と説明されています。詳しくはこちらをご覧下さい。 文脈 とは - コトバンク

筋道とは「物事がそういう状況になっている理由」と言える一方で、「背景や状況」もコンテクストと表現されるわけです。あれれ、おかしなことになってしまいました。どうでもいいです。このあたりで本質的なお話に切り替えましょう。

私がお話する「コンテクスト・プランニング」ですが、日本語で説明するなら「背景や状況を分析して、すじみちを設計する」と言い換えることができます。で、肝心なコンテクストをカタチ作る、土台、ベースとなる、「背景や状況」とは何か?と申しますと、こんな風に分かれます。

背景や状況の分析に必要なもの

 ①歴史:どのような経緯で今に至ったのか?

 ②文化:歴史の中でどのような文化を持つに至ったか?

 この二つは根深い問題です。そして、それは、組織や企業において「慣例」とし表層化することが多いです。そして、もう一つ大切なものがあります。

 ③動機:なぜ、それを続けるのか?という根源的な問いに対しての答え。

以上、3つです。私は最初に、この3つについて1時間くらいのインタビューを行っています(インタビューの仕方は次回お話します)。話しを聞いて、取り出した言葉を、関連づけたり、離してみたり、近づけてみたり、そんなことを繰り返していくと、現在の状況に至った経緯が手に取るようにわかるようになります。さらには、この後、社会の状況、組織の状況によって、組織がどのように歩むべきか、というのも、幾重にも分岐した筋道として見えてきます。そこにあるのは、二分岐、多くても三分岐が連続するだけのことです(未来の筋道の見つけ方は別の機会に紹介します)。

 

つまり、コンテクストとは、分析によって導かれます。歴史、そこで生まれた文化、そして関わる人の想い、これらによって、歩んできた道筋そのものを指します。そして、同じように、これから歩む道筋も、歴史、文化、想いを土台として、道筋を築いて行くものなんです。

 

コンテクストを筋道と言うと、チカラが及ばぬ、もともとあるものに思えますが、道筋と言えば、自分が選び、歩むものに見えてきます。コンテクストをプランニングするとは、まさにそういうことなんです。コンテクストを的確に把握することがすべての始まりです(大袈裟。間違えたってカバーできるのが「コンテクスト・プランニング」の良い所です)。そのために大切な「インタビュー」というステップについてお話はいずれするとして、次回は、なぜ「コンテクスト」が必要なのか?を考えてみましょう。